松山支部

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第445回 松温会2月例会開催報告

更新日:2025年3月17日

令和7年2月19日(水)12:00 道後友輪荘にて第445回松温会2月例会が開催されました。

今井松温会会長から「今年度は北海道から沖縄まで31か所の支部総会を開催され、多くの皆様に参加していただきました。最大のトピックスは、高松支部で女性支部長(山口氏)が誕生したことです。これからも若い人、女性が活躍してくれる会としていきたいと思っています。」と挨拶が述べられました。

今回は、株式会社レディ薬局調剤本部薬剤師採用グループの藤井佑輔さん(大学62回)に「薬学業界近年の状況について~人材確保のためにできること~」と題してお話いただきました。

レディ薬局薬剤師勤務8年間で感じたことは現場は店舗に併設された調剤薬局であり、日用品の相談、虫よけスプレーの使い方の相談とか一般の方が求めるところと薬剤師が学んできたことのギャップを感じた。お客様は、対応が良い薬剤師と話がしたいなど接遇面を問われ、そこで苦労する新入社員も多いと思われる。
採用の業務では、採用側、採用される側の乖離が大きく感じた。ドラッグストアでは、薬剤師の仕事の他にも、レジ打ち、品出しをするの?異動転勤があるのでは?というイメージを持たれるが、レディ薬局では薬剤師はこのような業務は無く、それらのイメージを覆すのは難しい。
薬学部生は、在学中は常に忙しく、時間不足、情報不足、解析不足になる。実務実習、卒業研究で時間も無く、ギャップを埋める作業ができていない状況で、採用担当から聞かされた良いイメージをとらえる学生が多くなるのでミスマッチが生まれる。新入社員のところでのリサーチ不足から比較的薬学業界は転職が多くなる。近年は、在宅医療、自宅に薬を届けるなど手間、人手がかかる。薬剤師の需給推計は、現在は拮抗しておりこれ以降は薬剤師の充足が起こると思われる。また、地域ごとのばらつきが大きく、令和2年時では愛媛県では全国平均を下回っている。県内で薬剤師が不足している理由としては、県外への流出、薬学部への進学者数の低下が挙げられ、その対策として、県外から来てもらう、県内にとどまってもらう努力が必要となる。企業、大学の魅力を伝えることが必要であり、それにはアピールが足りない。なぜレディではなく他の薬局に就職するのか。辞退者アンケートからみられることは勤務地の関係が大きな理由となっている。県外から来ている学生さんにとっては店舗の展開エリアが狭い。対策としては、手間をかけながら、インターンシップとかで学生さんに正しい情報を提供する。早期から学生さんに説明をすることが必要と考えている。その取り組みとして、待遇、企業奨学金、就活イベント、交流できるイベントなどが必要で、松薬会にも期待している。

など、約30分という短い時間ではありましたが、現状を知ることができ、会場からは質問が飛び交っていました。参加者は31名。

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