松山支部
愛媛県松山市周辺にお住まいの方
第434回 松温会2月例会開催報告
令和6年2月21日(水)12:00より、道後友輪荘 2階 友輪の間にて、第434回松温会2月例会が43名の出席者のもと開催されました。
まず、今井俊朗松温会会長から「本日は南海放送の山内孝洋さん(大38)に、『松山大学創立100周年記念特別番組の制作に携わって』という演題でお話をいただくこととしています。昨年松山大学は創立100周年を迎え、加藤彰簾展、加藤拓川展、記念講演会を通じ、三恩人について皆さんと一緒に学ばせていただき、今まで知らなかったことも改めて認識されたと思います。温山会も3年後の100周年に向け三恩人と秋山好古さんの関わりなども含め、さらに勉強していきたいと思いますのでよろしくお願いします」とご挨拶がありました。
挨拶の後、昨年の松温会に全てご出席いただいた山田幸子さん(大26)に皆勤賞が贈られました。
昼食の後半、会場で昨年12月30日に放送された「文教の中心たらしめよ」のダイジェスト版が放映され、その後山内さんの講演が始まりました。
山内さんは「今回の番組制作は大学から依頼があり、最初は短いものでいいとのことでしたが、OBの方々をはじめ、松山大学を目指している若い人たちにも100周年を迎えた松山大学を自慢できるようなものにしたいとの思いから1時間番組にさせていただきました。
大学在学中は、温山会や三恩人の銅像などには関心がなく校訓三実の意味も知らないまま過ごしており、秋山好古さんが松山北高の校長だったことも当時は知りませんでした。このようなことから松山大学はどのように創立されたのかと思い、100年前に遡りテーマは三恩人にしました。監督には南海放送のOBで数々のドラマ制作の実績がある伊東英朗さんにお願いしました。
伊東さんは三恩人に関する書物や新田家にある新田長次郎翁の口述筆記を取り寄せ、これらを全て読み、当時の史実を克明に描いたドラマ仕立ての番組にしました。長次郎翁の父が亡くなった時の場面で『艱難辛苦』というセリフが出てきますが、これも口述筆記に書かれていたものです。
また、長次郎翁は加藤拓川翁から文部省よりあと30万円用意しなければならないことを聞き『あし(私)が出すがな』と今でいう数十億円もの大金を出すのですが、伊東さんが調べたところによると、その時はお金に余裕があったわけではなく友情と故郷への熱い思いが長次郎翁の心を動かしたようです。
命を懸けて松山大学を創立した三恩人と秋山好古氏を取り上げた番組ですが、100年前の地元の人たちの熱い思いを皆様に知っていただきたいと思います。
最後に、100周年の記念番組の制作に携わらせていただきましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました」と熱く語っていただきました。
また、伊東さんからは「この番組は、一切脚色をせず歴史をそのまま伝えたいという思いで制作しました。山内さんのお話のとおり、三恩人の書物や新田家の口述筆記から台本を作り、足りない部分は井上要氏の本や加藤彰簾先生に関わる当時の事実を知っている方たちの本から引用させていただきました。そして演者はほとんどが地元の方でしたが、難しい演技をしっかり演じ切ってもらったことでこの番組が成立したと思います。多くの皆様に松山大学の歴史を知ってもらいたいと切に願っています」とお話いただき、会場からは山内さん、伊東さんに盛大な拍手が送られました。
この後、初参加の石﨑智也氏(大55)及び田中輝和氏(特別会員)より自己紹介があり、2月例会は閉会しました。